旅する金絲猴、思惟する金絲猴

一人のサルの経験、考え事を気のゆくままに書いていきます。

ザーンダム中編:差別に初めて会うの巻

こんにちは。金絲猴です。

 

今回も前回に引き続き、風車で有名なオランダのザーンダムに行った話の続きです。

 

チーズ売り場を後にした僕は、まず、風車ではなくザーンダムの街を散策することにしました。

 

住宅街は川を挟んで風車の向こう側にあります。

橋を渡って向こう側に行きましょう。

 

風車がある方と違ってこちらは人通りはほとんどありません。非常に閑散としています。

 

ただ、建物がいちいちおしゃれ。

 

歩いていると、このような建物がありました。

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何かを展示しているんでしょうけど、素通りしました。

 

こんなかわいらしいものもありました。

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これはおそらく、いらなくなった本を各自ここに置いていき、欲しい本をとっていくっていうやつだと思います。

日本にも欲しいですこういうの。

 

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こんなとこがふつうにあるんですよ、この住宅街。

おしゃれすぎません?

 

 

とザーンダムの住宅街をうろうろしていると、突然黒い車がが僕のちかくに止まりました。

 

なんだと思って見てみると、窓から男が顔を出し、

 

“Do you wanna fight?(ケンカするか?)”

 

といって、ファイティングポーズをとってきました。

 

なんだこいつと思っていたら、その後に

 

“Kung fu(カンフー)”

 

と言ってきました。

 

ものすごい不快感を覚えました。

向こうがどれだけ悪気があったか知りませんが、相手の見た目で勝手に何人と決めつけ、何人と言えばで思いつく言葉を言い、しかも挑発もしてくるということを、どうして軽々しくできるてしまうのでしょうか。

 

これはもう差別です。

黒人にシマウマ飼ってる?とか、アメリカ人みたいな人にYes, we canってはなしかけるのと何も変わりません。失礼すぎます。

 

すこし前に、ファッションブランドのGucciが、中国人が箸でもたつきながらピザを食べるCMを流して、めちゃくちゃバッシングを受けましたが、あのような視線と全く同じです。

 

 

マジでムカつきました。

ただ、それをそいつらに言うことなく、僕はその場を苦笑いしながら通り過ぎることしかできませんでした。

 

 

ヨーロッパに4カ月以上いて初めての体験だったので、その時は、複雑な感情でした。

無意識でこんなことやっているのかとか、ただ単純にフレンドリーに接しようとしているのかとか、これを差別だと思わないように最初はしました。

 

でも、後々考えてみても、そういわれたことは、やっぱりとても嫌でした。向こうの意図は関係なく、そういわれた僕がどう感じたかがすべてだ。

あの時、自分が何も言わず去ったことを後悔しました。

 

 

そんなことを思いながら、ザーンダムの街を歩いていると、目的地としていた船乗り場についてしまいました。

 

風車がある側と、住宅街は、実は船でも行くことができます。

1ユーロ払えば向こう岸に行くことができるのです。

 

船乗り場はこんな感じ。

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このように、向こう岸には風車が見えます。そんなに遠い距離ではありません。

 

それにしても、おしゃれ。おしゃれ。おしゃれ。お。しゃ。れ。

 

 

あ、船がやってきました。

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向こう岸からきたお客さんが下りている様子です。

 

そして、僕が乗る番。

あれ、お客は僕一人のようです。

 

 

このおじさんはとてもやさしそうで、船に乗っている時も、昔のこのあたりの様子とかを、英語でいろいろ話してくれました。

そして、僕が習いたてのオランダ語を披露したら驚いてくれました。

 

新しい言語を学ぶモチベーションって、ネイティブと話すことで最も高まりますな。

 

船からの景色はこんな感じ。

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オランダの巨匠、レンブラントの絵のようです。

 

でもレンブラントって風車の絵描いてたっけ?

 

 

そしてもひとつ、パシャリ。

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風車は基本的に川側をむいているので、船から見ると、風車のお顔がよく見えます。

 

 

さあ、おじさんに“tot ziens(さようなら)”と言って上陸しました。

いよいよ風車の中に入ります。

 

とこのつづきはまた次回。ザーンダム後編「風車の中に潜入の巻」にてお会いしましょう。

 

 

 

tot ziens